2015年度宅建士試験の合格発表がされた。合格率は15.4%、合格ライン(合格点)は31点となった。
2015年10月に実施された平成27年度宅建士(宅地建物取引士)試験。旧宅地建物取引主任者試験から士業へ格上げされた記念すべき第1回の試験である。
新しく誕生した資格試験では、初回となる第1回の試験の合格率が高くなるケースは少なくない。旧宅建試験がそうであるし、またマンション管理士試験なども同様だ。しかしながら2015年度宅建士試験の合格率は15.4%と言う結果になり、昨年度より約2%ほど下がった。「士業」への格上げの影響と言えそうだ。
また宅建士試験の出題レベルも高くなった。不動産系の入門資格として人気のある宅建だが、10月に実施された宅建士試験の出題レベルは、従来の宅建試験に比べてかなりの難しい部類になった。従来推奨されてきた過去問のマスターだけでは、今後の宅建士試験対策としては不十分だろう。
もっとも宅建士試験は旧宅建試験と同様に、相対評価で合格が決まる試験である。したがって問題が難しくても、合格率に大きな変化がなければ、合格ラインが下がるだけである。今回の合格点も31点(登録講習修了者は26点)と下がった。したがって試験内容が難しくても、必要以上に焦ることはない。腰を据えて「理解」と「記憶」を両輪にした学習ならば、何ら不安はない。
宅建試験の合格発表であるが、例年ならば合格発表日の午前0時に、不動産系サイト(週刊住宅新聞社のツイッター)などで、合格ライン等が発表されている。この慣習が士業へ格上げされた宅建士試験においても踏襲されるか注目されていたが、2015年度においても同様だった。したがって2016年度以降においても、午前0時頃に発表されると思われる。
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さて宅建士試験に合格され宅建士資格登録を希望される方のうち、実務経験が2年以上ない方は登録実務講習の受講が必要となる。この登録実務講習の内容だが、「通信講座」「スクーリング(演習)」「修了試験」の3つで構成されている。自宅学習が可能な通信講座があるため、忙しい社会人の方でもそれほど負担感はないと思われる。
またスクーリング(演習)だが、LEC宅建士講座の登録実務講習の場合だと「2日間クラス」「平日5日間クラス」「1日クラス」の3つのコースがある。1日クラスはハードなスケジュールだが、仕事を休めない方にはおすすめだろう。そして宅建登録実務講習は遅刻が厳禁となっている(各スクール共通)。そこでLECの2日間クラスでは開始時間を午前10時に設定することにより、遅刻のリスクを減らしている。
また最後の修了試験だが、○×式・記述式それぞれ8割以上の正解で修了(合格)となる。この修了試験の合格率は他のスクールを含めて95%前後と高いものだが(修了試験ではテキスト等の持ち込みが可能なため、不合格になるケースは少ない)、それでも講義中に寝てしまったなどの理由で数%の方は不合格になる。そこでLECでは不合格の場合でも1回のみ無料再受講が可能になっている。LEC宅建実務講習の詳細はこちら
そして残念ながら宅建士試験に不合格になり、再スタートを切る受験生の方もいらっしゃるだろう。ここ数年の旧宅建試験や、第1回の宅建士試験の問題を見ても分かるように、出題のレベルが上がっている。したがって過去問の暗記に留まらない理解を伴った学習を心がけたい。
もっとも宅建士試験の出題範囲は広いので、第1回宅建士試験の出題傾向や重要度に合わせて、メリハリをつけた学習する必要がある。この視点からは、独学は避けるべきだと申し上げたい。
やはり費用は掛かるものの指導経験が豊富で、スケジュールやカリキュラムがしっかりしたフォーサイト宅建講座やLEC宅建講座など試験対策講座の利用をおすすめしたい。
また経済的その他の理由でスクールを利用できない受験生の方には、月額制で学べる「オンスク」もおすすめだ。
TAC講師が担当する講座も
さらに通信講座でありながらスクーリングなどが用意されたTAC宅建独学道場の検討をされたらいかがだろうか。費用も手軽ながら、本格的な宅建士試験対策ができるだろう。
このようにして来年10月の宅建士試験の合格を目指されるわけだが、10月まで残り時間は多いため、中だるみになってしまう受験生の方もいらっしゃるだろう。これを防ぐには「中間目標を立てる」ことが効果的だ。具体的には夏までに合格ラインに届くことを目標とする。
そして夏になったら各出版社が発行する予想模試を受験する。これならば費用を抑えることができる。さらに究極の方法が、LEC東京リーガルマインド宅建士講座で毎年夏に実施する「ゼロ円模試」を利用する方法だ。
ゼロ円、つまり無料で行われる模擬試験だが、10月の宅建士試験同様に2時間50問の本格的な内容になっている。私は当時知らなかったが、現在ではネット上で注目されているようだ。なお平成28年度の実施については平成27年12月現在のところ不明である。時期が来たらLEC宅建士サイトで確認して頂きたい。LEC宅建士講座の模擬試験はこちら
ここまで宅建士試験の合格発表に関連して、来年のリベンジ合格に向けて再スタートを切る受験生の方に向けて記事を書いてきた。改めて宅建士試験は相対評価で合格が決まる試験である。
したがって究極な言い方をすれば、ライバルよりも1点でも高ければ合格に近づく。それには一日も早いスタート「先手必勝」が理想的だ。ぜひ来年の宅建士試験の合格に向けて頑張って頂きたい。