平成28年度司法書士筆記試験の合格発表が、2016年9月28日(水)に試験実施団体である法務省にて行われた。気になる合格ライン(合格基準点)だが300満点中の200.5点となった。
多肢択一式問題及び記述式問題の基準点は以下の通り
- 午前の部(多肢択一式問題)の基準点 満点105点中75点
- 午後の部(多肢択一式問題)の基準点 満点105点中72点
- 記述式問題の基準点 満点70点中30.5点
多肢選択式(午前の部および午後の部)の基準点発表は2016年8月に行われており、2015年度筆記試験と比較して低い水準なのが話題になった。そして今回発表になった記述式の基準点も30.5点と低い水準になっている。
なお成績通知(希望者)は、筆記試験の合格発表日から順次発送し、筆記試験の合格者には口述試験の受験票が同時に発送される見込みになっている。
口述試験対策
司法書士試験の最難関は筆記試験であるが、この後に待ち受けている口述試験(平成28年度口述試験は10月12日の実施予定)がある。この口述試験の合格を持って、司法書士試験の最終合格となる。
この口述試験だが過去の試験結果を見る限り、不合格になるケースはまずない(過去には大手スクールの講師が素性を隠し筆記試験のみ合格、口述試験を放棄して懲戒処分になったケースあり)。したがって受験生の方には安心して頂きたいのだが、口述試験特有の出題がある。
具体的には筆記試験は民事系などの出題だが、口述試験ではマイナー科目の司法書士法などが出題される。条文数こそ民法ほど多くはないが、十分な対策を採っておきたい。またスーツなど服装にも注意だ。
そこでwセミナーや伊藤塾、辰巳司法書士講座などでは口述模試を実施している。この口述模試は有料または無料での実施となるが、前述したように口述模試特有の出題傾向があるので、ぜひ受験しておきたい。
この口述模試については、関連記事としてまとめてあるので、口述模試の受験を考えている方は参考にされると良いだろう。【司法書士】口述模試の比較(Wセミナー・LEC・伊藤塾・辰巳)とレジュメ販売
奨学生試験
残念ながら今回の筆記試験に不合格になった受験生の方もいらっしゃるだろう。というより合格率を見ても分かるように、不合格になった方の方が圧倒的に多い。
そんな受験生の中には来年(2017年度司法書士筆記試験)の合格に向けて、スタートを切る受験生の方もいらっしゃると思う。特に9月の筆記試験合格発表を待ってスタートされる方は、合格ライン付近のレベルの高い受験生の方だ。
そんなレベルの高い(中上級クラス)の方には、Wセミナー司法書士講座やLEC司法書士講座で実施される奨学生試験の受験をおすすめしたい。
アウトプット力に特化した講座を中心に割安に受講できるチャンスがある。またWセミナーが実施する奨学生試験では、受験者全員に過去問題集が割引になるクーポン券も進呈される。このように奨学生試験は再スタートにおいて、スタートダッシュにふさわしいイベントと言えよう。
なおWセミナーとLEC司法書士講座の奨学生試験については、以下の記事を参考にされると良いだろう。
【Wセミナー奨学生試験】Wセミナー司法書士講座、第2回奨学生試験!山本浩司先生の特別イベントも
【LEC奨学生試験】LEC司法書士講座奨学生試験(中上級バックアップ試験)、根本正次先生の無料講座も
今後のスケジュール
2016年9月28日 平成28年度筆記試験合格発表
10月12日 口述試験実施
11月1日 最終合格発表
その後、中央研修や認定考査(6月)など
講師の反応・コメント
(1)LEC司法書士講座(元東京法経学院講師)の森山和正先生のツイッターから応援メッセージ
択一の基準点をクリアしたのに、今日不合格だった方は、惜しかった分、本当に悔しく辛いと思います。僕は本当に頑張ったと思います。全人格が否定されはわけではないのです。今は気持ちに正直に泣くだけ泣いて下さい。中途半端な気持ちでは、どこに向かうにしろ、次に向けては進めませんから。
— 森山和正(司法書士試験講師) (@KazMoriyama) September 28, 2016
(2)Wセミナー司法書士講座の山本浩司先生のブログ記事から
発表になりました
合格者数は659名のようです
合格点が200.5
記述の基準点が30.5
これじゃあ、試験直後にみんな悲観的になったわけだ引用:「山本浩司の雑談室2」
http://plaza.rakuten.co.jp/yamamotokoji/diary/201609280000/
(3)Wセミナー司法書士講座の西垣哲也先生のブログ記事から
基準点はクリアしていたものの、残念ながら合格に至らなかった方もいるでしょう。
悔しい気持ちが大きいでしょうし、時間もかかるでしょうが、その結果を受け止めて、気持ちを来年に切り替えていくしかないです。
ただ、来年の本試験を目指す人は既に動いていますから、なるべく早く切り替えていかないといけません。
合格したいという気持ちが強ければ、また目指しましょう。
引用:「日進月歩」
http://roadster11110414.blog.so-net.ne.jp/2016-09-28-2