2016年10月16日(日)に実施された平成28年度宅建士試験の合格発表が、11月30日(水)に試験実施団体である不動産適正取引推進機構からされる。そして一足早く週刊住宅新聞社から合格ラインが伝えられた。
平成28年度宅建試験の合格ラインだが、35点(登録講習修了者は45問中30問以上) と高い水準となった。第1回宅建士試験である2015年度の合格ラインは31点、また旧宅建試験の最終年度である2014年度は32点であったから、かなり高い合格ラインである。
【速報! 平成28年度宅地建物取引士試験結果】
合格のボーダーラインは35点(以上が合格)です。(登録講習修了者は45問中30問以上) #takken #takkenshi #宅建 #宅建士 #宅建試験— 週刊住宅新聞社 出版局販売部 (@sjs_pub02) November 29, 2016
【参考】過去10年の合格率と合格ライン
(順に、「実施年度」「合格率」「合格ライン」)
2006年(平成18年) 17.10% 34点
2007年(平成19年) 17.30% 35点
2008年(平成20年) 16.20% 33点
2009年(平成21年) 17.90% 33点
2010年(平成22年) 15.20% 36点
2011年(平成23年) 16.10% 36点
2012年(平成24年) 16.70% 33点
2013年(平成25年) 15.30% 33点
2014年(平成26年) 17.50% 32点
2015年(平成27年) 15.4% 31点
残念ながら不合格になった受験生の方へ
2016年度宅建試験の合格率自体は昨年度とほとんど変わらないので、解きやすい問題が比較的多かったと結論できるだろう(もっとも2015年度は全体的に難しい問題が多かった)。
また宅建士試験は相対評価で合格が決まるため、他の受験生の方よりも1点でも多く得点を取れれば合格可能性が高まる。これには過去問を中心とした繰り返し学習は言うまでもなく、それに加えて「合否を左右する問題」を確実に得点することが大切だ。
【動画解説】2016年宅建士試験で合否を分けた問題とは?
ここで受験生の方に参考にして頂きたい動画解説がある。
これは「ハイビジョン映像講義」「ポイントがマスターしやすいフルカラーテキスト」でお馴染みのフォーサイト宅建講座による動画「2016年度 宅建 本試験の合否を分ける問題をチェック!【くぼたっけん】」である。
この動画解説では、フォーサイト宅建講座の窪田義幸専任講師が、2016年度宅建試験の合格を目指す上で、ポイントとなった問題を解説しているもの。どのような問題を確実に正解すべきか?この点を中心に視聴されると良いだろう。
権利関係編 2016年度 宅建 本試験の合否を分ける問題をチェック!【くぼたっけん】#36
今回の動画では上記の「権利関係」に加え、メイン分野である「宅建業法」、そして「その他法令」など全部で4本の動画が無料公開されている。来年の宅建試験に向けてリベンジを果たしたい受験生の方はチェックされておくと良いだろう。
宅建業法など、その他分野の動画
- 宅建業法編 2016年度 宅建 本試験の合否を分ける問題をチェック!【くぼたっけん】#33
- 法令上の制限編 2016年度 宅建 本試験の合否を分ける問題をチェック!【くぼたっけん】#34
- その他の法令編 2016年度 宅建 本試験の合否を分ける問題をチェック!【くぼたっけん】#35
合格された方!宅建登録実務講習へ
難関試験と言っても過言ではない宅建士試験に見事合格された方。宅建士試験の合格後は、不動産系の関連資格や法律系資格にステップアップされる方もいらっしゃると思うが、やはりメインとなるのが「宅建登録実務講習」の受講であろう。
宅建試験に合格しただけでは宅地建物取引士として活躍することができない。具体的には一定期間の実務経験が必要だが、これを補完するのが宅建登録実務講習である。つまり条件を満たさない合格者の方は、宅建登録実務講習の修了が実務家への第一歩となる。
宅建登録実務講習とは
登録実務講習とは
宅建試験の合格者が、都道府県知事の資格登録を受けるためには、登録申請時までに宅地建物の取引に関する2年以上の実務経験が必要です。 実務経験2年未満の方が、資格登録要件を満たすためには、本講習を修了する必要があります。引用:LEC東京リーガルマインド
この宅建登録実務講習であるが、受講機関により「平日クラス」や「休日集中クラス」など様々なクラスが用意されている。もちろん忙しい社会人の方も多いだろう、ご自分のスケジュールに合ったクラスを選ぶようにしたい。
また「修了試験に合格できるだろうか?」とか「講義に遅刻しないだろうか?」など、不安を感じている合格者の方もいらっしゃると思う。そんな方にはこちらの記事を参考にして頂きたい。
LEC宅建登録実務講習の口コミと評判は?人気の水野健講師によるポイント解説動画も
難関試験と言っても過言ではない宅建士(宅地建物取引士、平成26年度以前は宅地建物取引主任者)試験。この宅建士試験に合格してもすぐに宅建士として活躍することはできない。2年以上の実務経験がない場合、国土 ...
【動画】宅建登録実務講習の解説、制度の概要・修了試験の合格率など
ここでLEC宅建士講座の水野健先生による動画を紹介したい。この動画は宅建登録実務講習について解説したもの。制度の概要の他、修了試験についても説明されている。
宅建登録実務講習の制度について良く知りたい合格者の方におすすめの動画。LEC水野健先生の軽快な語り口での約30分の動画解説である。楽しく視聴することができるだろう。
【動画】「登録実務講習から始まる宅建士への道」
【まとめ】やはり宅建試験は簡単ではない、充分な対策を
ここまで2016年11月30日に行われた平成28年度宅建試験の合格発表について見てきた。2015年度から旧宅地建物取引主任者から格上げされた宅建士(宅地建物取引士)だが、やはり合格は簡単ではない印象がある。
残念ながら不合格になり2017年度宅建士試験の合格に向けて再スタートを切る受験生の方、また今週末に実施される管理業務主任者試験に挑戦される方、そして宅建登録実務講習を経て実務家として活躍を目指される方など様々だと思われるが、ぜひ新たなステージで頑張って頂きたい。