平成26年度司法書士試験の出願者数が試験実施団体である法務省より公表された。法務省によるデータによると、平成26年度の出願者数は24,537人で、平成25年度比2,863人の減少、増減率は10.4%減となった。受験者数の減少は最近の司法書士試験に見られる現象で驚きはないが、平成21年度の出願者数が32,558人であったことを考慮すれば、受験者数の減少ではなく「激減」という言葉の方が正確な表現だろう。
今回の受験者数の減少につき、元伊藤塾司法書士講座の実力派講師だった向田恭平先生は自身のブログ(下記参照)で「推察されるのは司法書士に対する魅力が低下していること。他に魅力ある選択肢があるということ。」と指摘している。一方で元LEC司法書士講座、現在は資格スクエア司法書士講座で活躍する三枝りょう先生はブログで「受験業界としては暗い話題ですが,受験生にとっては合格してしまえば新規参入の商売敵が少なくてよろしいということです。」と記述している。こちらも説得力がある。
今回の司法書士試験に限らず、行政書士や新司法試験など多くの法律系資格の受験者数が減少している。もっとも平成26年度の弁理士試験短答式では、出願者数が前年度比で大幅に減少したものの、実際の受験者数はそれほど減少していない。これは記念受験が減ったということ。受験資格が必要とされていない司法書士試験も同様であり、記念受験が減ったと考えれば今回の出願者数の減少は決して嘆くことではない。
【追記】平成27年度司法書士試験においても受験者数が減少した。詳細はこちら
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資格スクエア司法書士講座、短期合格請負人の三枝りょう先生の講義から