法曹への新たなルートして注目を集める司法試験予備試験。その2015年度の予備試験口述試験の合格発表が、試験実施団体である法務省から11月5日にされた。
口述試験の合格者数、つまり予備試験の最終合格者数は394名。短答式試験の出願者数が12,543名、受験者数が10,334名であるので、最終合格率は3.81%となった(対受験者)。この合格率自体は平成26年度よりは若干上昇したものの、過去の予備試験と比較して大きな差はない。予備試験の難易度や試験の傾向分析など各種データはこちら
そして合格者の姿だが、昨年度と同様に大学生や法科大学院生が多くなっている。つまり費用と時間が掛かる法科大学院を避けるルートとして、予備試験の受験が定番化しつつある。
また口述試験の不合格者数だが、残念ながら33名の方が不合格になった。論文合格者が428名であるので不合格率は約7.7%となり、論文試験に合格しただけでは安心できない内容となっている。
しかも旧司法試験と異なり、口述試験に不合格になると翌年は短答式からのスタートとなる。したがってLEC予備試験講座の口述試験対策などを利用して、充分な対策を採っておきたい。
そして今年の本試験を総括すれば、短答式・論文試験共に、一部の問題を除けば基本的な知識を運用する能力を試す問題が多く、十分な準備をしておけば対応しやすい内容だったと言える。
今後の試験対策としては、これまでの出題内容を踏まえ、スクールで利用しているテキストや問題集を繰り返し学習すること、判例百選等での知識の拡充が重要であると言えよう。